
皮膚トラブルで病院に行くと、塗り薬を処方されることがよくありますよね。
その中でも、「ロコイド」や「リンデロン」というお薬の名前を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
「どちらもステロイドのお薬みたいだけれど、一体何が違うんだろう?」
「手元にあるお薬、どっちを塗ればいいのかな?」
そんなふうに迷ってしまうこと、ありますよね。
家族で別々のお薬を処方されたときなどは、とくに気になりますよね。
この記事では、そんな皆さんが抱える疑問をスッキリ解決できるように、二つのお薬の違いをわかりやすく整理してお伝えします。
最後まで読んでいただければ、お薬の役割がきちんと理解できて、毎日のスキンケアや治療に安心して向き合えるようになりますよ。
ぜひ一緒に見ていきましょう。
一番の大きな違いは「ステロイドの強さ」です

ずばりお伝えすると、ロコイドとリンデロン(ここではリンデロン-Vとします)の最も大きな違いは、ステロイド外用薬としての「強さのランク」なんですね。
どちらも皮膚の赤みや炎症、かゆみを抑えてくれるお薬であることには変わりありません。
ですが、お薬のパワーに少し違いがあるのです。
一般的な分類では、それぞれの強さは次のように位置づけられています。
- ロコイド:ミディアム(中等度)
- リンデロン-V:ストロング(強い)
つまり、リンデロン-Vのほうが、ロコイドよりも一段階強いお薬ということになります。
こう聞くと、「強いほうが早く治りそうだからいいのでは?」と思われるかもしれませんね。
でも、お薬はただ強ければ良いというものではないんです。
症状の重さや、お薬を塗る場所、そして使う方の年齢などによって、ちょうどいい強さのお薬を選ぶことがとても大切なんですよ。
なぜお薬によって強さが分けられているのでしょう?

お薬によって強さが違うと聞くと、少し不思議に感じるかもしれませんね。
ここでは、お薬の成分や、ステロイドの強さの仕組みについて、もう少し詳しくお話ししていきますね。
成分による強さの5段階ランクとは
まず、この二つのお薬は「有効成分」が違います。
ロコイドの主な成分は「ヒドロコルチゾン酪酸エステル」と呼ばれています。
一方、リンデロン-Vの主な成分は「ベタメタゾン吉草酸エステル」というものです。
なんだか舌を噛んでしまいそうな難しい名前ですよね。
日本の皮膚科の治療では、ステロイドの塗り薬を強さによって5つの段階に分けています。
一番強い「ウィークエスト」から、一番強い「ストロンゲスト」まであるのですが、ロコイドはその真ん中あたりの「ミディアム」、リンデロン-Vはそれより一つ上の「ストロング」に分類されているんです。
人間の皮膚は、顔や腕、手のひらなど、体の部位によって厚さが全然違いますよね。
だからこそ、皮膚が薄くてお薬が吸収されやすい場所には優しいお薬を、皮膚が厚くてお薬が効きにくい場所にはしっかりとしたお薬を、というように細かく使い分ける必要があるんですね。
「リンデロン」にはいくつか種類があるんです
ここで一つ、とても大切なことをお伝えしますね。
実は、「リンデロン」という名前のお薬には、いくつか違う種類があるんです。
病院で処方されるものだけでも、以下のようなものがあります。
- リンデロン-V:ステロイドのみのお薬(ストロング)
- リンデロン-VG:ステロイドに「抗生物質」が混ざったお薬
- リンデロン-DP:リンデロン-Vよりもさらに強いお薬(ベリーストロング)
このように、一口に「リンデロン」と言っても、中身が全く違うことがあるんですね。
とくに「リンデロン-VG」は、ばい菌(細菌)を退治する抗生物質が入っているので、ジュクジュクしている傷などに処方されることが多いんです。
だから、「ロコイドとリンデロンの違い」を考えるときは、お手元のリンデロンに「V」や「VG」などのどんなアルファベットがついているかを確認することが、とっても大切なんですよ。
ちなみに、薬局などで買える市販薬の「リンデロンVs」というお薬もあります。
これは医療用の「リンデロン-V」と同じ成分で、市販薬の中では強い部類(ストロング)に入ります。
市販薬を選ぶときも、お薬の強さを少し意識してみてくださいね。
お薬を安全に使うための大切な3つのポイント
お薬の強さの違いがわかると、次に気になるのは「どうやって使い分ければいいの?」ということですよね。
お薬を安全に、そして効果的に使うための具体的なポイントを3つご紹介します。
部位や年齢による使い分けについて
先ほどもお伝えしたように、私たちの皮膚は場所によって厚さが違います。
例えば、顔や首、デリケートゾーンなどは皮膚がとても薄いですよね。
こういった場所には、吸収されやすいため、比較的マイルドなロコイド(ミディアム)が選ばれることが多いんです。
逆に、手足や体など、少し皮膚が厚い場所にはリンデロン-V(ストロング)が処方されたりします。
また、小さなお子さんの皮膚は大人よりも薄くてデリケートです。
そのため、お子さんにはロコイドのようなミディアムランクのお薬がよく使われます。
でも、だからといって「ロコイドは顔や子供用」「リンデロンは体や大人用」と決めつけてしまうのは少しキケンかもしれませんね。
症状がひどいときは、顔や小さなお子さんであっても、短い期間だけリンデロン-Vのような強いお薬を使って一気に炎症を抑える、というお医者さんの判断もあるからです。
自己判断で「こっちのほうが優しいから」とお薬を変えてしまうと、かえって治りが遅くなることもあるので、必ずお医者さんの指示通りに塗ってくださいね。
塗る量と期間のお約束について
ステロイドのお薬は、「塗る量」と「期間」を守ることがすっごく大切です。
「早く治したいから」とたっぷり塗りすぎたり、「怖いから」とほんの少ししか塗らなかったりすると、お薬の本当の力が発揮されません。
一般的には、大人の人差し指の先から第一関節までお薬を出した量(約0.5g)で、大人の手のひら2枚分の広さに塗るのが適量と言われています。
そして、症状が良くなってきたからといって、いきなりパッとやめてしまうのも注意が必要です。
表面上はキレイに見えても、皮膚の下にはまだ炎症が残っていることがあるんですね。
「良くなってきたら塗る回数を減らす」「別のお薬に切り替える」など、処方されたときにお医者さんからお話があったと思います。
その指示をしっかり守ることが、キレイなお肌への一番の近道ですよ。
もし指示を忘れてしまったら、遠慮せずに薬局などで聞いてみてくださいね。
自己判断を避けてほしいタイミングについて
皮膚が赤くなったり、かゆかったりすると、手元にあるステロイドのお薬をサッと塗りたくなりますよね。そのお気持ち、よくわかります。
でも、ちょっと待ってください。
もしその症状が、水虫(真菌)や、とびひ(細菌)、ヘルペス(ウイルス)などの「感染症」が原因だった場合、ステロイドだけを塗るとかえって悪化してしまうことがあるんです。
ステロイドは炎症を抑えるのが得意ですが、ばい菌を退治するお薬ではないからです。(※抗生物質入りのリンデロン-VGなどは少し違いますが、それでも自己判断は危険です)
とくに、ジュクジュクしている傷や、今まで見たことがないような発疹のときは、塗る前に一度お医者さんや薬剤師さんに診てもらうのが一番安心です。
また、まぶたなど目の周りに長期間塗ると、眼圧が上がってしまうなどの副作用が出ることもあります。
処方された場所以外には、むやみに広げて塗らないようにしましょうね。
ロコイドとリンデロンの違いのおさらいです
ここまで色々なことをお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
少し情報が多くなってしまったかもしれないので、ここでギュッとまとめてみますね。
- 一番の違いはステロイドの「強さ」。ロコイドはミディアム、リンデロン-Vはストロング。
- リンデロン-Vのほうが一段階強いお薬です。
- 「リンデロン」にはVG(抗生物質入り)などの違う種類があるので、アルファベットまで確認が必要です。
- 強さだけを見て「顔用」「体用」と自己判断せず、お医者さんの指示通りに使うことが大切です。
どちらのお薬も、つらいかゆみや赤みを和らげてくれる頼もしい味方です。
お薬それぞれの「個性」を知っておくと、なんだか少し安心してお薬とお付き合いできそうですよね。
不安なときはいつでも専門家を頼ってくださいね
お肌のトラブルって、なかなか治らなかったり、またぶり返したりして、本当にストレスになりますよね。
お薬を塗っていても「これで合っているのかな?」と不安になること、きっとあると思います。
もし、数日お薬を使っても全然よくならない、あるいは赤みが増したり、かぶれたような症状が出てきたりしたときは、無理をしないでくださいね。
「もっと強いお薬にしたほうがいいのかな?」なんて自己判断はせず、すぐにお医者さんや薬剤師さんに相談してみてください。
専門家の皆さんは、あなたのお肌の状態をしっかり見て、その時のベストなお薬を選んでくれます。
一人で悩まずに、ちょっとでも気になることがあればプロの力を借りてくださいね。
あなたのお肌が一日も早く元気になって、笑顔で過ごせる毎日が戻ってくることを、心から応援しています。