標準偏差 エクセル stdev stdevp 違いとは?

標準偏差 エクセル stdev stdevp 違いとは?

エクセルでデータのばらつきを調べようとしたとき、「どの関数を使えばいいんだろう?」と迷ってしまうこと、ありますよね。
特に関数の候補として出てくる「STDEV」と「STDEVP」。
名前が似ているので、どちらを選べばいいのか気になりますよね。

実は多くの人が、この2つの関数の使い分けで同じように悩んでいるんですね。
この記事では、エクセルでの標準偏差の求め方について、関数選びの基準や計算の仕組みを、やさしく丁寧に解説していきます。
読み終える頃には、もう迷うことなく、あなたのデータにぴったりの関数を選べるようになっているはずですよ。
一緒にスッキリ解決していきましょうね。

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集計するデータが「全体」か「一部」かの違いです

集計するデータが「全体」か「一部」かの違いです

エクセルで標準偏差を計算するときの、STDEVとSTDEVPの最大の違い。
それは、お手元のデータが「対象となるすべてのデータ(母集団)」なのか、「全体から一部を取り出したデータ(標本)」なのかという点なんですね。

もし、対象となる全員・全件のデータがすべて手元に揃っているなら、STDEVP(現在はSTDEV.Pが推奨されています)を使います。
一方で、もっと大きな全体像があって、そこから一部だけを抜き出して全体のばらつきを推測したい場合は、STDEV(現在はSTDEV.Sが推奨されています)を使うんですね。

「P」がつく方は全体(PopulationのP)、「P」がつかない方(新しい関数では「S」がつく方、SampleのS)は一部の標本、と覚えておくと安心かもしれませんね。
また、これから新しくエクセルの表を作るなら、古い関数名である「STDEV」や「STDEVP」よりも、新しい名前の「STDEV.S」や「STDEV.P」を使うのがおすすめされていますよ。

どうして2つの関数が用意されているのでしょうか?

どうして2つの関数が用意されているのでしょうか?

「データがあるなら、普通に計算するだけでいいのでは?」と思うかもしれませんね。
でも、統計の世界ではデータの「捉え方」によって、計算方法を少し変える必要があるからなんですね。
ここでは、その理由をもう少し詳しく見ていきましょう。

「母集団」と「標本」という考え方

まず大切なのが、先ほども少し触れた「データの範囲」です。
たとえば、あるクラス30人全員のテスト結果が手元にあるとしますよね。
この「30人だけのばらつき」を知りたいなら、この30人のデータが「すべて(母集団)」になります。

でも、もし「全国の高校生の学力」を知りたいときに、たまたま選んだ30人のデータしかなかったらどうでしょうか?
この場合、30人のデータは全国という大きな全体から抜き出した「一部(標本)」になりますよね。
エクセルでは、この「全体」か「一部」かによって、標準偏差の計算式が変わってくるんです。

計算式の「分母」が違うんですね

実は、エクセルの裏側で行われている計算式にちょっとした違いがあります。
標準偏差を求めるとき、データの件数で割る作業があるのですが、ここがポイントなんですね。

  • STDEVP(またはSTDEV.P)の場合:データの件数「n」でそのまま割ります。
  • STDEV(またはSTDEV.S)の場合:データの件数から1を引いた「n−1」で割ります。

一部のデータ(標本)から全体を推測しようとすると、どうしても本当のばらつきよりも少し小さめに見えてしまう性質があるんですね。
それを補正するために、分母を「n−1」にして、わざと少しだけ数値を大きくしているんです。
だから、同じデータを選んで計算しても、STDEV(標本)の方が、STDEVP(全体)よりも少しだけ大きな結果になることが多いんですよ。

新旧の関数名について知っておきましょう

もしかしたら、「STDEV.PとかSTDEV.Sって何?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、マイクロソフト社は現在、関数の用途をより分かりやすくするために、新しい名前を推奨しているんです。

  • 旧「STDEVP」 → 新「STDEV.P」(全体のP)
  • 旧「STDEV」 → 新「STDEV.S」(標本のS)

昔からある古い関数(STDEV、STDEVP)も、過去のファイルとの互換性のために残されているので、今でも問題なく使えます。
でも、これから新しく数式を作るときは、目的がはっきり分かりやすい「.P」や「.S」がついた新しい関数を選ぶのが安心ですよね。

シーン別でわかる!関数の上手な選び方

理屈はなんとなくわかっても、いざ自分のデータに向き合うと「どっちだっけ?」と迷うことがありますよね。
ここでは、よくある3つの場面を一緒に見ていきましょう。
きっと、あなたの状況に近いものが見つかると思いますよ。

例1:部署のメンバー全員の営業成績をまとめる場合

たとえば、あなたの部署にいる10人のメンバーの、今月の営業成績がエクセルに入力されているとします。
あなたが知りたいのは「この部署10人の中での、成績のばらつき具合」ですよね。

この場合、対象となる人は「部署の10人全員」で、これ以上外側の人は関係ありません。
つまり、手元のデータが「全体(母集団)」ということになります。
ですので、このときは「STDEVP」または新しい「STDEV.P」を選ぶのが正解なんですね。

例2:工場で作られた数万個の製品から、100個だけ検査する場合

今度は、工場で毎日作られている大量の製品を想像してみてください。
すべての製品の重さを一つずつ量るのは大変なので、ランダムに100個だけピックアップしてエクセルに記録しました。
この100個のデータから、「工場全体で作られている製品の重さのばらつき」を推測したいとします。

この場合、手元にある100個は、数万個という大きな全体から取り出した「一部(標本)」ですよね。
本当の全体像を推測するための計算が必要になるので、このときは「STDEV」または新しい「STDEV.S」を使うのが正しい選び方になります。

例3:昔作られたエクセルファイルを引き継いだ場合

職場の先輩から引き継いだ古いエクセルファイル。
中を見てみると、昔の関数である「STDEV」や「STDEVP」が使われていたとします。
これって、そのままにしておいて大丈夫なのか気になりますよね。

結論から言うと、そのまま使っていただいて大丈夫です。
エクセルは過去のファイルとの互換性をとても大切にしているので、古い関数もちゃんと計算してくれます。
ただ、新しく列を追加して自分で計算式を入れるなら、新しい「STDEV.S」や「STDEV.P」を使っておくのがおすすめです。
関数名を見ただけで「あ、これは一部のデータとして扱っているんだな」と、あとから見る人にも親切かもしれませんね。

【ちょっとした注意点】空白セルや文字の扱い

計算する範囲の中に、うっかり空っぽのセルや「欠席」といった文字が入っていること、ありますよね。
今回ご紹介した関数たちはとても優秀で、空白や文字が入っているセルは自動的に無視して、数値だけを拾って計算してくれるんです。
なので、表の途中に空欄があっても、あまり神経質にならなくて大丈夫ですよ。

古いエクセルでエラーが出たときは?

もし、職場にすごく古いバージョンのエクセルを使っている方がいて、その人とファイルを共有することがあるかもしれません。
古いエクセルだと、新しい「STDEV.S」や「STDEV.P」という名前を知らないため、「#NAME?」というエラーになってしまうことがあるんですね。
そんなときは、焦らずに古い関数名である「STDEV」や「STDEVP」を使ってあげると、みんながエラーなく見られるようになりますよ。
周りの環境に合わせて優しく使い分けてみてくださいね。

STDEVとSTDEVPの使い分けのポイントまとめ

ここまで、標準偏差を計算する関数の違いについて見てきました。
最後に、迷ったときにすぐ思い出せるように、大切なポイントを整理しておきましょうね。

  • 対象が「全体」か「一部」かを確認する:関数を選ぶ一番の基準はデータ件数ではなく、データの性質でしたね。
  • 全員・全件のデータなら「STDEVP(またはSTDEV.P)」:調査対象のデータがすべて揃っているなら、Pがつく方を選びます。
  • 一部から全体を推測するなら「STDEV(またはSTDEV.S)」:データが全体の一部にすぎないなら、こちらを選びます。
  • 新しく作るなら新しい関数名がおすすめ:これから入力するなら、目的が分かりやすい「.P」「.S」付きを使いましょう。

「手元のデータをどう扱いたいか?」を自分に問いかけてみると、自然とどちらを選ぶべきかが見えてくるはずですよ。

まずは実際のデータで気軽に試してみませんか?

関数の違いを知ることで、データが持つ意味をより正確に掴めるようになったのではないでしょうか。
「なんだか難しそう」と感じていたかもしれませんが、考え方のコツさえわかれば、きっとあなたにも自然に使いこなせるはずです。

もし今、手元にエクセルのデータがあるなら、ぜひ空いているセルに両方の関数を入力して、結果がどう変わるか見比べてみてください。
「あ、やっぱりS(標本)の方が少し大きな数字になるんだな」と、実感できると思いますよ。

エクセルは何度でもやり直しができますから、失敗を恐れずに色々と触ってみてくださいね。
あなたのデータ分析が、もっとスムーズで楽しいものになることを心から応援しています。